コロナ禍における社会の変化から、働き方を見直す方・起業を志す方も多いのではないでしょうか。この記事では、起業の手順や身につけるべき知識・リスクを避ける方法を解説。島根県で受けられる創業支援や、起業時に役立つシステムもご紹介します。
起業という言葉は、辞書上では「新しく事業を起こすこと」と示されています。
具体的な意味としては、「個人・法人の課題を解決するサービスを創出すること」と言い換えることができるでしょう。前提として、社会に存在する課題を解決する・ニーズを満たすサービスでなければサービスの需要はありません。起業とは、社会の課題をアイデアによって解決する事業を起こすことを指します。
起業にあたって最も重要なのは、起業の目的を明確にすることです。
起業の手続き自体は難しいことではありませんが、5年、10年と事業を継続する過程では体力面・精神面双方に大きなストレスがかかります。時間を犠牲にして働かなくてはならない局面や、自身や社員の生活の心配をして悩むこともあるかもしれません。自分が起業したい理由を明確にしておくことで、厳しい状況に陥った時にもモチベーションとなるでしょう。
また、企業を志す理由が、社会における価値観と合致していること・多くの人が共感できるものであることも重要です。事業が拡大すれば、他の企業と協力して事業を進めたり、社員を雇ったりする機会もあるでしょう。「社長になりたい」「現状の生活を打破したい」などの利己的な理由ではなく、協力企業や社員が共感できるものだと事業拡大の一助となります。
起業の目的が定まったら、事業を行う領域やアイデアについて考えてみましょう。
解決したい課題や分野が定まっている人は、自身のキャリアや興味関心、問題意識がヒントになることが多いようです。逆に、現時点での興味分野が特にないという場合であれば、今後成長する業界の課題・ニーズを調べてみる方法もあります。
事業を行う領域が決まったら、領域の競合やトレンド、既存サービスに似ているアイデアが使用されていないかなど調査を進めてみましょう。新規参入する場合には、特に競合サービスとの差別化を図り、自身のサービスの存在理由を見つける必要があります。
事業の領域やサービスのアイデアが決まったら、具体的なビジネスモデルを考えるステップに移行します。
ビジネスモデルとは、利益を生むための仕組みのこと。「ビジネルモデルキャンバス」というフレームワークを用いて考える方法がおすすめです。
【ビジネスモデルキャンバス9つの要素】
・顧客セグメント:誰に売るのか
・提供価値:顧客にどんな価値をもたらすのか
・顧客との関係:顧客が期待している関係性
・収入の流れ:どのようにお金をもらうのか
・チャネル:どうやって売るのか(小売店、通販など)
・キーアクティビティ:ビジネスの実現のためにやるべきこと(製造・販売など)
・キーリソース:ビジネスの実現のために必要な資源
・キーパートナー:商品の製造工場・販売する小売店など
・コスト構造:何にコストがかかるか(開発費、製造費、広告費、人件費など)
上記の中でも、顧客セグメント・提供価値・キーアクティビティの3つは、ビジネスの根幹となるものです。
まずはこの3つから具体化してみることをおすすめします。
ビジネスモデルが決まったら、いよいよ起業に向けた手続きを進めるステップに移ります。
資金調達の方法は複数あります。金額や目指す事業の規模によって調達方法を検討しましょう。
■方法① 日本政策金融公庫【初心者向け・比較的審査が通りやすい】
小規模事業者のほか、教育資金融資など個人への融資も行っている日本政策金融公庫。
1先あたりの平均融資残高は1,008万円と、比較的少額の融資が中心です。融資先の約8割が従業者9人以下の小規模事業者であり、個人企業も多く利用していることが特徴です。「新創業融資制度」では、無担保・無保証で最大3,000万円(うち運転資金1,500万円)まで融資を受けることができます。
さらに、女性・若者・シニアの方・廃業歴等があり創業に再チャレンジする方・中小会計を適用する方など、様々な境遇の起業家を支援しています。
→日本政策金融公庫HP
■方法② 制度融資【長期・低金利で融資を受けたい方】
制度融資とは、地方自治体・金融機関・信用保証組合が連携して提供する融資のこと。長期・低金利での借入が可能です。自治体の相談窓口から利用できるため、まずは相談に行ってみましょう。
デメリットとして手続きに時間がかかることが挙げられます。早めの相談が重要です。
■方法③ 公的機関・自治体の起業支援制度【返済不要の補助金・助成金も】
支援内容は自治体により異なりますが、低金利での融資や税制面での優遇、補助金・助成金の交付など起業家を支援する制度が設けられています。
特に、補助金・助成金は返済不要のため、重点的に調査を進めましょう。
また、経済産業省や中小企業庁、厚生労働省など公的機関が補助金・助成金制度を提供しているケースもあります。補助金を受け取れる企業数や限度額が決まっていることが多いため、申込締切日や提出書類事前に調査し準備をする必要があります。事前準備に時間がかかりますが、数千万円規模の資金が手に入る可能性があるため根気強く申請を進めましょう。
■方法④ クラウドファンディング【to C事業向け・マーケティングも兼ねた資金調達】
クラウドファンディングとは、インターネットを介して多数の個人から少額ずつ資金を集める方法です。
目標額の達成のために、商品・サービスのアピールを行うため、資金調達の段階から多くの人に商品を認知してもらうことが可能です。
支援者へのリターンを設定する場合が多く、例えばユニークなアイデアを活かした雑貨であれば、「支援額に応じた個数を先着でお届け」などのリターンを設定します。資金調達時点でどれくらいの需要があるのか確かめることもできるため、テストマーケティングとしても効果的です。
■方法⑤ ベンチャーキャピタル【難易度高め。事業拡大を視野に入れた企業向け】
ベンチャーキャピタルとは、未上場で高い成長が予想されるベンチャー企業へ出資を行う投資会社・投資ファンドのこと。一般的に、出資だけでなく経営コンサルティングも同時に行う会社が多く、経営への干渉を受ける場合もあります。
ビジネスプランを練っている段階で出資を受けられる可能性は低いものの、うまくいけば億単位の出資を受けられる可能性もあります。事業が軌道に乗り、拡大を目指すタイミングなどに検討してみてもよいでしょう。
最後は、いよいよ事業を始めるための法的手続きを進めます。必要な手続きや届け出は個人事業主として開業する場合と法人として起業する場合で異なります。
【個人事業主の場合】
・税務署に「個人事業の開業・廃業等届出書」を提出(開業後1か月以内)
【法人の場合】
主な手続きは以下の5つです。このほかに、印鑑や法人口座の作成・必要書類を作成するなどこまごまとした作業があるため、早めの準備を心掛けましょう。
・法務局で設立登記を行う
・税務書に法人設立届出書を提出する
・年金事務所で健康保険・厚生年金保険加入の手続きをする
・労働基準監督署で労働保険加入の手続きをする(従業員を雇う場合)
・税務署で給与支払事務所等の開設の届出基本事項の決定
個人事業主として起業するか、法人として起業するか、1人で事業を始める方にとっては同じに思えるかもしれませんが、設立に必要な手続きや税金制度が異なります。
【個人事業主として起業する】
個人事業主として起業する場合の手続きは、税務署への書類提出のみ。費用等も必要ありません。
気軽に起業できるメリットがある一方、会社員や法人の代表に比べると社会的な信用度は低いデメリットがあります。
さらに、法人とは異なる税制度が適用されるため、事業が拡大すると税制面で不利になることもあります。将来的にも小規模での運営を考えている方におすすめです。
【法人を設立して起業する】
株式会社や合同会社を設立する方法です。
顧客・取引先からの信用を得られること、融資の可能性が高くなるというメリットがある一方、設立時には多額のコストがかかります。株式会社の設立には約20万円がかかるともいわれているため、事業の成長度合いから判断しましょう。
起業前後にかかる費用を計算しておきましょう。金額は事業形態や従業員数により異なるため、実際に計算してみることが重要です。
一般的には、月にかかる費用の3か月以上分を備えておくと安心とされています。
【起業前にかかる費用】
・法人登記費用(会社を設立する場合):約6~25万円
・資本金(株式会社・合同会社を設立する場合):1円~(※)
・初期投資(設備、備品、商品、材料費など):事業内容による
・運転資金(オフィス・店舗代、光熱費、ネット回線費・広告宣伝費など):事業内容による
※資本金は1円からでも会社設立ができますが、会社の信用性を示すためには「半年分以上の運転資金」を資本金として設立するのが望ましいとされています。
【起業後にかかる費用】
・オフィス・店舗の家賃
・人件費・経営者の生活費
・仕入れ代金
・水道光熱費
・通信費
・広告宣伝費
・備品費
・借入れ返済額
事業におけるお金の流れ(収入、支出、資産状況)を把握し、帳簿で管理することを「会計」といいます。
起業時に経理・会計スタッフを雇わない場合、経営者自身が会計作業を行う必要があるため、会計の知識が必要です。しかし、現在は経理業務を効率化するサービスが多数提供されているため、サービスを活用しながら財務諸表(決算書)を作成しましょう。
決算にあたって提出する財務諸表のなかでも、特に重要なのが「貸借対照表」「損益計算書」「キャッシュフロー計算書」の3つ。事業の状況を正確に把握するために、各書類の読み書きを学んでおきましょう。
経営に必ず必要な税金の知識。個人事業主は所得税・事業税・住民税など、法人は法人税・法人住民税・消費税など多くの税負担が生じます。
税金そのものの理解に加え、「節税」の知識も身に着けておく必要があります。税負担を抑えることで手元により多くのお金を残すことができます。
自社の商品・サービスを販売するためには、より多くの人に良さを理解してもらうことが重要です。集客やマーケティングの知識を身に着け、施策に反映しましょう。
事業内容により、効果的なマーケティング施策は大きく異なります。自社と同じようなサービスを提供している会社がどのようなマーケティング施策を行っているか、日頃からアンテナを立てておくことが大切です。
新たな挑戦にはリスクがつきもの。会社員として働く場合とは全く異なる環境や業務内容、スキル不足により事業がうまくいかないケースは多々あります。数か月単位で収入が途絶え、「自分1人の生活費すら確保できない…」といった状況を避けるために、会社員として働く傍ら、副業としてスタートする方法があります。
収入は確保しつつビジネスを始めることで、あらかじめ顧客や認知度をある程度獲得した状態で独立することも可能です。副業に関するルールは企業により異なるため、就業規則や必要な申請を事前に確認しておきましょう。
スモールスタートとは、ビジネスを最低限のコストで小さく始めてみることを指します。
スタート時からオフィス・店舗の設備や人材にコストをかけすぎると、事業がうまくいかない期間が少しでも続くと資金が底をついてしまう危険性があります。こうした事態を避けることや、市場における需要を確かめるという目的で、スモールスタートが推奨されています。
ビジネスプランや資金調達の方法など、インターネットで調べられる情報には限界があるもの。
プロに相談することで、自社の状況に合わせたアドバイスを受けたり、インターネットでは得られない知識を仕入れたりすることができます。相談先としては、以下のようなものがあります。
■創業支援① 無料で相談できる創業支援機関を利用する
全国各地に存在する創業支援機関。無料で相談に乗ってくれる機関も数多くあります。日本政策金融公庫のHPには、届け出や投資など相談内容別に適した機関がまとめられています。お近くの創業支援機関を有効に活用しましょう。
→日本政策金融公庫「創業支援機関のリンク集」
■創業支援② 商工会議所で相談する
創業・起業準備の進め方や、業種・業態選び、資金計画や経営計画など様々な内容を無料で相談可能です。全国各地に存在しており、地域の商工会議所により窓口受付時間等が異なるため、地域の商工会議所について調べてみましょう。
■創業支援③ 中小企業支援センターで相談する
中小企業の支援を行っている支援センター。研修・セミナーや経営支援など幅広い支援を行っています。
■創業支援④ 民間企業による創業コンサルティングを利用する
創業コンサルティングを行う企業では、無料相談を行っている企業もあります。資金調達やビジネスプランの相談など、無料相談でも解決できることはあるはずです。継続的に利用する場合には費用がかかるため、検討の上活用しましょう。
創業支援の相談窓口や情報サイト、起業家育成プログラムの情報を掲載しています。
→島根県「起業・創業について」
出典:島根県よろず支援拠点公式サイト
「よろず支援拠点」は、国が全国に設置している無料の経営相談所です。中小企業・小規模事業者、NPO法人・一般社団法人・社会福祉法人等の中小企業・小規模事業者に類する方、創業予定の方の売上拡大や経営改善など、経営上のあらゆるお悩みの相談に対応しています。
島根県よろず支援拠点では、チーフコーディネーターを中心とする専門スタッフへの相談を無料で受け付けています。
→島根県よろず支援拠点HP
出典:「くらしまねっと」公式サイト
島根県の暮らし・仕事・住まいなど、移住・Uiターンに関わる情報を発信しています。移住・見学にあたって補助金・助成金制度もあり、手厚いサポートを受けることができます。
→「くらしまねっと」HP
島根県・島根県商工会連合会・島根県商工会議所連合会・島根県信用保証協会・公益財団法人しまね産業振興財団により開催されている起業家育成プログラム。地域の担い手となるチャレンジ精神を持った「人財」の育成を目的に、起業の心構えやビジネスプランの作成方法などを教えています。
→しまね起業家スクール
1人1台スマホを持つ現代では、固定電話を設置しない小規模企業も多いようです。新たに回線工事をする必要がない、製品の検討負担や費用面の負担を削減するなどのメリットがあります。
しかし、携帯番号を業務利用すると以下のような課題が生じる可能性もあり、多くの企業は法人登記の段階から固定電話番号を取得しています。
【携帯番号を仕事で利用する場合のデメリット】
・取引先や顧客からの信用を得にくい
・信用度合が仕事の獲得や売上に影響する場合もある
・銀行口座開設など、法人の電話番号が必要な手続きができない
・番号を貸している特定の社員が、すべての電話対応・通話費用を負担する必要がある
・電話に出られずビジネスチャンスを逃したり顧客からの信頼を損なう可能性がある
・プライベートがなくなる
・個人情報を公に使用することによるトラブルのリスクがある
・固定電話を導入する場合には、番号変更の手続きや顧客/取引先への周知が必要
クラウドPBXとは、インターネットを介してPBXを使用する電話サービスです。
専用機器の設置は不要、スマートフォンにアプリをインストールするだけでビジネスフォンと同じ機能を使用できます。
インターネットがつながる場所ならどこでも使えるため、自宅やレンタルオフィス・コワーキングスペースでも使用可能です。「電話に出られずビジネスチャンスを逃してしまった…」というミスを防ぎます。
クラウドPBX「MOT/TEL」は、個人のスマートフォンから「050番号」や「0857」など地域の市外局番を使った発着信ができるサービスです。
■特長① スマホから会社番号で発着信・請求先をアプリで使い分け
社員のスマホで「050番号」や「0857」など地域の市外局番を使った発着信が可能です。発信番号や通話料の請求先などをアプリで簡単に切り分けることができます。
■特長② 高音質・高安定性
一般的なクラウド電話では、1つのデータセンターへ接続が集中するため、時間帯によっては通話が不安定になる場合があります。MOT/TELでは、全国11箇所、中国地方専用データセンターを設置することで広島・山口・岡山・鳥取・島根県のお客様へ安定した通話を提供しています。
■特長③ 広島・山口・岡山・鳥取・島根県 専用サポート
広島・山口・岡山・鳥取・島根県の地域専門のサポートセンターを設置。導入のご相談から導入後のトラブル・障害時に迅速なサポートが可能です。
また、ユーザー様から頂いた声を基に品質の向上や新機能追加など、サービスのアップデートも随時行っております。
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