われわれは、中四国エリア(広島・岡山・山口・島根・鳥取・愛媛・香川・徳島・高知)で、クラウド電話サービスのMOT/TEL(モッテル)を提供しています!
さて、ビジネスで電話対応をする場面は今でもたくさんあります。近年ではテレワークが広まり、会社にいなくても電話に出られる仕組みが求められています。
今回は、そうしたニーズに対応するための2つの方法、A:転送電話とB:クラウド電話について、そのメリット・デメリットを「音質・維持費・同時着信可否・転送可否・付加機能」などの観点でわかりやすく比較していきます。
A:転送電話とは?
「転送電話」とは、会社の電話番号にかかってきた電話を、あらかじめ指定した別の電話(たとえばスマホなど)に転送する仕組みです。大手や地方の通信会社等、あらゆる会社でサービスが提供されています。
メリット
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すぐに導入できる
設備投資が不要で、既存の固定電話に機能を追加するだけ。設定も簡単。 -
使い慣れた端末が使える
転送先を自分のスマホに設定すれば、新しいアプリや機器を覚える必要なし。 -
通信の安定性
基本的に携帯電話網や固定電話網を使うため、音声が比較的安定している。
デメリット
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同時に複数の人が電話を受けられない
1つの電話番号に着信があると、他の人は同時に受けられず、取りこぼしの原因に。 -
転送のたびに通話料がかかる
電話を転送するごとに会社側に追加料金が発生する。意外とコストがかさむ。 -
付加機能が乏しい
着信履歴の共有や録音機能、チャット連携など、IT的な便利機能は使えない。
B:クラウド電話とは?
クラウド電話とは、インターネットを使って電話をかけたり受けたりできるサービスです。IP電話とも呼ばれますが、代表的なサービスには「Zoom Phone」や「MiiTel」などがあります。
メリット
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どこにいても電話ができる・受けられる
PCやスマホにアプリを入れておけば、場所に関係なく社用電話として使える。 -
通話を複数人で共有可能
例えば、同じ電話番号への着信をチームメンバー全員に通知し、誰かが出ることができる。 -
付加機能が豊富
録音、文字起こし、自動応答(IVR)、CRM連携など、ビジネスに便利な機能が多数。 -
コストコントロールしやすい
月額固定制のサービスも多く、通話料も定額で管理しやすい。
デメリット
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インターネット環境に左右される
Wi-Fiが不安定だと通話が切れたり音質が悪化することも。 -
初期設定や学習コストが必要
アプリのインストール、アカウント管理、設定などにある程度のIT知識が必要。 -
機器によっては音質が不安定
マイク付きイヤホンやヘッドセットの質によって聞き取りにくい場合も。
比較表:転送電話 vs クラウド電話
比較項目 | 転送電話(A) | クラウド電話(B) |
---|---|---|
音質 | 安定しているが、ややアナログ的 | インターネット環境によるが調整可能 |
維持費 | 通話料が二重で発生しやすく高くなる場合も | 月額固定料金+通話料が明確、低コスト運用も可能 |
同時着信可否 | 不可(1対1) | 可(複数人同時に受電可能) |
転送可否 | 可(ただし通話料が加算) | 可(アプリ・システム上で柔軟に対応可能) |
付加機能 | ほぼなし | 録音・文字起こし・データ連携など多機能 |
具体的な利用シーン3選
シーン1:小規模の士業オフィス(例:弁護士事務所)
転送電話の方が適しているケース
弁護士1人+事務員1人というような小規模な体制では、電話の件数も多くないため、転送電話でも十分対応できます。また、法律事務では「電話内容を録音して保存する」ことに慎重な場合もあるため、アナログ的な電話の方が都合がよいということもあります。
一方で…
将来的に人員が増えたり、遠隔対応が増えると、クラウド電話に切り替える必要が出てくる可能性もあります。
シーン2:カスタマーサポートセンター(例:ECサイトの問い合わせ窓口)
クラウド電話が圧倒的に有利なケース
同時に複数の問い合わせが発生し、オペレーターが何人も電話に出る必要があるサポートセンターでは、クラウド電話が必須です。また、**「誰がどの電話に対応したか記録できる」「対応内容を録音して聞き直せる」「内容を文字起こしして後から分析できる」**といった機能がとても役立ちます。
シーン3:営業担当が外出の多い中小企業
クラウド電話の方が柔軟性が高い
営業マンが外にいることが多くても、スマホのアプリで会社番号から発信ができたり、オフィスにいなくても着信に対応できたりします。また、電話後にメモを残したり、CRMツール(顧客管理ツール)と連携したりできるのも大きな魅力です。転送電話ではどうしても「転送先で出られなかったら不在」になるだけで、それ以上の対応が難しいです。
【結論】どちらを選ぶべき?
選ぶべきは会社の規模、対応する電話の量、そして将来の展望によります。
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すぐに簡単に導入したい、少人数で電話を受けるだけでよい → 転送電話
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在宅勤務や複数人で電話をさばく必要がある、記録・管理を重視する → クラウド電話
ただし、最近はクラウド電話の利用がどんどん一般化しており、今後の拡張性や効率化を考えるとクラウド電話を導入するメリットが大きいです。