弁護士・税理士などの士業事務所にとって、電話は作業を中断させる厄介者であると同時に、顧客との信頼関係を築くために欠かせない重要なコミュニケーション手段です。
本コラムでは、士業における電話対応の役割と重要性、および電話が日々の事務作業や本業に及ぼす影響を整理したうえで、クラウドPBXサービス「MOT/TEL(モッテル)」の通話録音オプションに注目します。
録音機能を活用することで得られるメリット(聞き漏らし防止や「言った/言わない」トラブルの回避、業務記録の明確化など)や、遠隔対応・テレワークを可能にする柔軟性、録音データの活用方法(教育研修やマニュアル整備への応用)について解説し、最後に電話業務の効率化が士業本来の業務と顧客サービス向上にもたらす効果を考察します。
士業事務所では、電話応対の第一印象がその後の信頼関係に大きく影響します。迅速かつ丁寧な電話対応は依頼者に「この事務所なら安心だ」という印象を与えますが、応対が悪かったり対応が遅れたりすれば不安を招き、場合によっては他の専門家に相談先を変えられてしまうかもしれません。
日頃の顧客対応の良し悪しがリピートや紹介につながることも多く、電話はまさに事務所の顔と言えるでしょう。
また、電話は単に問い合わせに答えるだけでなく、トラブルの予防にも役立ちます。対面で合わずとも、電話越しに依頼者の話をしっかり聞き取り、疑問や不安をその場で解消することは、誤解や行き違いを未然に防ぐ効果があります。
「話した内容が正確に伝わっている」という安心感は、顧客満足度の向上にも寄与します。士業にとって、信頼関係の構築とトラブル防止は業務遂行の両輪であり、その最前線に立つ電話対応は極めて重要だと言えるでしょう。
一方で、事務所における頻繁な電話の受発信は、日々の事務作業や士業本来の業務に大きな影響を及ぼします。電話対応中は他の作業を中断せざるを得ないため、生産性が低下したり、集中力が途切れてしまうことも珍しくありません。
実際、日本の経済産業省が行った調査では、業務時間の約5割が電話やメール対応に費やされているという結果が示されています。
電話とメールに共通する問題点は、手元の作業を中断させてしまうことであり、その積み重ねが業務効率を下げる一因となっています。
特に電話は相手からの呼び出しで突発的に発生するため、自分のペースで作業ができないストレスも生じやすいものです。カリフォルニア大学の研究によれば、いったん集中が途切れると元の集中状態に戻るまでに平均20分程度もの時間を要することが報告されています。
つまり、短い電話対応であっても、その後に元の作業ペースを取り戻すまでに想像以上のロスが発生し得るのです。電話が鳴るたびに貴重な時間と集中力が奪われ、結果として本来注力すべき書類作成や調査業務に割けるリソースが減ってしまう──これは士業事務所にとって見過ごせない問題でしょう。
こうした電話対応の課題を緩和し、信頼性を高めるうえで有効なのが通話録音機能の活用です。通話を録音しておくことで、後から内容を確認できる安心感が生まれ、電話対応の質と効率が大きく向上します。具体的に録音機能から得られる主なメリットは次のとおりです。
録音データには日時や通話時間、相手番号なども記録され検索も可能なため、必要な情報を素早く取り出し可能です。
これにより誤解に基づく無用なトラブルを防ぎ、迅速かつ公平に問題解決を図ることができます。実際に通話録音によってオペレーター側・顧客側のどちらに問題があったのかを客観的に検証できるため、適切な対応策を取りやすくなるとの指摘もあります。
万一クレームや紛争に発展しそうな場合でも、録音された通話記録が確かな証拠となり得るため安心です。
録音データを事案ごとに残しておけば、誰がどのお客様と何を話したかを事務所全体で把握でき、引継ぎもスムーズになります。その結果、対応の重複や漏れが減り、常に一貫したサービス提供につながるでしょう。
このように通話録音システムの導入は、トラブル防止や聞き漏らし防止によるクレーム削減、コンプライアンス強化、教育効果の向上、電話対応時間の削減など多角的な効果があるとされています。
録音データという客観的な「証跡」を残すことで、電話応対の品質と業務効率の双方を高めることができるのです。
では、こうした録音機能を実際の士業事務所で活用するには、どのような仕組みが適しているでしょうか。その答えの一つが、クラウド電話サービス「MOT/TEL(モッテル)」の活用です。
MOT/TELはクラウドPBXと呼ばれるシステムで、インターネットを通じてオフィスの電話環境を構築します。スマートフォンやパソコンを事務所の内線電話のように使えるのが大きな特長で、専用アプリを入れたスマホさえあれば場所を問わずオフィスの電話番号で発着信が可能になります。
これは、外出先や在宅勤務(テレワーク)中でも重要な電話に対応できることを意味し、移動や不在による機会損失を減らし、顧客からの信頼につながります。
MOT/TELはこうした柔軟性に加え、全ての外線通話を自動録音するオプションにも対応しています。社内の固定電話はもちろん、スマホやPCからの発着信も漏れなく録音できます。
従来は管理が難しかった外出中やテレワーク中の通話内容も録音してクラウドに蓄積・管理できるため、コンプライアンスの面でも有効です。例えば弁護士事務所であれば、録音してはいけない裁判所からの電話番号をあらかじめ除外設定しておくことも可能で、業種固有のニーズにも柔軟に対応できます。
さらにMOT/TELでは、録音開始時に「この通話は品質向上のため録音されています」と自動アナウンスで通知する機能も備えています。このアナウンスにより、顧客側にも通話が記録される旨を事前に伝えられるため、お互いに安心して会話できますし、悪質なクレームやハラスメント電話の抑止にも効果があります。
クラウドPBXに蓄積された録音データは管理画面から簡単に検索・再生・ダウンロードできるので、必要な通話記録をすぐ確認できる利便性も備えています。
録音された通話データは事務所内の貴重なナレッジ資産として活用できます。例えば、新人スタッフの研修で実際の通話録音を教材として聞いてもらえば、電話での受け答えや言葉遣い、トラブルへの対処法など臨場感をもって学習できます。
また、録音データを分析すれば、電話応対マニュアルの精度向上にもつながります。頻出する問い合わせやクレーム対応の経緯を洗い出し、マニュアルに反映させることで、事務所全体の電話対応力を底上げできるでしょう。
過去の録音をスタッフ同士で共有・検証し、「もっと分かりやすい説明はできないか」「こう答えればスムーズだった」など議論することで、次回以降のサービス改善にも役立ちます。録音データの共有・蓄積を通じて組織としての対応ノウハウが蓄積され、結果として顧客対応力の強化に直結します。
最後に、電話業務を効率化することが士業本来の業務や顧客サービスにどう貢献するかをまとめます。まず、電話対応に割かれる時間や手間を削減できれば、その分専門業務に集中できる時間が増加します。
録音機能付きのクラウド電話を導入することで、これまで電話対応に追われていたスタッフが業務プロセスを見直し、本来注力すべき相談対応や書類作成、調査・分析業務により多くのエネルギーを注げるようになります。
電話に出るたびに中断されていた作業が減り、結果的に業務全体の生産性が向上し、依頼者に提供するサービスの質も向上します。
さらに、電話対応の品質向上は顧客満足度の向上にもつながります。電話の取りこぼしや情報漏れがなく、いつでも迅速・的確な応対ができれば、顧客は「この事務所なら安心だ」と感じるでしょう。
こうした信頼の積み重ねが事務所の評判を高め、紹介案件や継続依頼の増加にも結び付きます。電話という基本的なコミュニケーションの質を上げることが、結果として「依頼者の期待に応える士業サービス」に直結するのです。
電話対応は地味な業務に思えるかもしれませんが、士業事務所の信頼性を支える重要な柱であり、効率化の余地が大きい分野でもあります。クラウドPBX「MOT/TEL」のようなサービスと録音オプションを上手に活用すれば、いつでもどこでも質の高い電話応対を維持しながら、煩雑な電話業務をスマートにこなすことが可能です。
それによって生まれた時間と安心感は、本来の専門業務や顧客サービスに良い効果をもたらすでしょう。日々の電話応対を単なる作業と捉えず、戦略的に改善していくことで、士業としての信頼性とサービス品質をさらに高めていけるはずです。
クラウドPBXである MOT/TEL と、従来のビジネスフォン(構内交換機〈オンプレPBX〉+専用電話機)を比べると、まず 「場所の制約」 が決定的に異なります。従来機はオフィス内に主装置を置き、内線は専用配線で固定席に結線するため、テレワークや外出先で“代表番号を名乗って着信・発信する”ことは基本的に不可能でした。
一方 MOT/TEL はスマートフォンや PC にアプリを入れるだけで同じ内線番号を利用できるため、弁護士の裁判所移動中や税理士の訪問監査中でも代表番号を即座に着信でき、取りこぼしが大幅に減ります。
次に 「録音とデータ活用」。従来機でも外付けユニットを追加すれば通話保存はできますが、機器が高価で容量も限られ、検索・共有は手作業に頼りがちです。MOT/TEL なら全通話を自動でクラウドに保管し、日時・発信者番号で即検索、ワンクリックで再生・共有が可能。新人教育やクレーム検証に使うハードルが格段に下がります。
コスト構造 も対照的です。オンプレ PBX は初期導入で数十万〜数百万円、配線工事や保守契約も必須で、増設時には再度工事費が発生します。クラウド PBX は月額課金型のため初期費用を抑えつつ利用開始でき、拠点追加や内線増減も管理画面で完結。キャッシュフローを重視する開業直後の士業には大きなメリットです。
もっともクラウド PBX にも デメリット は存在します。インターネット接続が前提となるため、回線トラブル時に通話が不安定になる恐れがある点、アプリ通話は端末性能やバッテリー残量の影響を受けやすい点は注意が必要です。通話品質を担保するには、優先帯域を確保できるビジネス用ネットワークやモバイル回線の冗長化を検討すると安心でしょう。一方、オンプレ機は LAN が停止してもアナログ回線が生きていれば最低限の通話を維持できる強みがあります。
総じて 「柔軟性・可搬性・データ利活用・初期コスト」 を重視するなら MOT/TEL が優位、「設備の自己完結性・回線依存リスクの低さ」 を重視するなら従来機にも一定の価値が残ります。士業事務所では、オフィスの移転頻度、テレワーク方針、録音データの活用度合い、そしてネットワーク環境への投資姿勢を踏まえ、最適な電話インフラを選択するとよいでしょう。
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